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【敗者】との決別

お久しぶりです!PSO2はぼちぼち続けていましたが、更新は久しぶりとなってしまいました。
その更新ですがテクター記事ではなく、とある同士のブログに触発されて無謀にも文章を書いてみました。

読んで不快な面も多々あると思いますが、それでも構わないという心の広い方はどうぞご覧ください。
※ある程度キャラ設定の下部の文章が前提となっています。


「さて、真実を知った所で君はどうする?子が親を殺せる、いや、その力があるとでも言うつもりかい?」
悪びれもせず反応を楽しむように話すルーサーに激昂し、本気でその存在を消すべく刃を振るった。
その刹那、僕が知りうる限り初めて、彼が驚愕の表情を浮かべた。
その瞬間の記憶だけははっきりとしていた。


あの日、幼馴染が処分された事を知った日、ルーサーを問い詰めようと虚空機関(ヴォイド)の古くあまり使われていない戦闘実験室に呼び出した。
その後の記憶は随分曖昧で、はっきりと覚えているのは彼に斬りかかる瞬間だけ、気付いたら翌朝市街地の人気のない裏通りに横たわっていた。
彼の遺物の中でも、何故かその日の記録には厳重なロックがかかっており、それがようやく解除出来たと、六芒均衡の三にして最近情報部司令となったカスラさんから直々に連絡が入った。
「情報部が立ち上がったばかりで多忙なものでしてね、個人の案件は出来れば後回しにしたいのですが、そんな事を言っていたら危うくクーナさんに首を刎ねられそうになりましてね」
・・・わざとらしい憎まれ口を挟むのも忘れずに。あの人達の痴話喧嘩も健在のようだ。

その記録を見た僕はようやくその日の全てを思い出す事が出来た。
ルーサーが語るところによると、幼馴染[ミナト]はごく一部の存在以外は誰も彼の正体に気付いていなかった当時、その真相に深く迫っていたらしい。
しかも誰にも気付かれる事無く、これは彼からしても驚くべき事実だったようだ。
彼女は元々はどこからか連れてこられた孤児だったが、実験体の一つとして今で言うデューマンの原型に改造されていた。
投与したダーカー因子がそれなりに安定したらしく、肉体や精神が拒絶反応や未完成であるがゆえの苦痛等で崩壊する事無く成長した。
だが、ルーサーからすれば実験の一つが「失敗しなかった」程度の存在に過ぎず、それ程は気に留められていなかったらしい。
その為、彼女が身体能力や知力といったアークスとしての基本的な能力がかなり優秀だった事、自身や他の実験対象の境遇に疑問を持っており、その元凶のルーサーが人ですらないという事実を掴みかけていた事が見過ごされていた。
又、全てが上手く行き自分達が解放されるまで誰も巻き込みたくないという優しさから、単独調査を行っていた事も彼女の行動の発覚が遅れた理由の一つだろう。
とにかく彼女は優秀で幸運だったのだ。最後の最後で自身の結論を公表しようとした際、やっとの思いで外部とのコンタクトに成功し頼ったのが、既にルーサーにマザーシップごと人質に取られ、少人数を切らざるを得なかった六芒均衡だったという点を除いては。

「さて、真実を知った所で君はどうする?子が親を殺せる、いや、その力があるとでも言うつもりかい?」
その言葉に激昂した僕がルーサーに斬りかかる瞬間、頭の中ではっきりとしたイメージが広がった。そこに立っていたのは、他ならぬ彼女だった。
「ランカード、ごめんね、何も言えずこんな事になっちゃって」
そう言う彼女の顔を、僕は怒涛のように押し寄せる感情と涙でまともに見る事が出来なかった。
「あの人の力を使うのはしゃくだけど、私の力をあなたに託すわ、生き延びてどうか幸せに」
彼女はそう言うと微笑んで、フォトンの粒子となり僕の体に流れ込んでくるように感じた。
イメージは消え、ルーサーと二人の空間に戻る。
刹那、フォトンが意思と力を具現化したとでもいうのか、僕は自身の中にあるどす黒い力、彼と実験と称して戦闘訓練をする度に、知らずに少しずつ吸収していた【敗者】の力が膨れ上がるのを感じた。
ルーサーは驚愕の表情を浮かべながら、その力を迎え撃つべく彼も又【敗者】の力を使い姿を変えた。

激しい剣戟、ルーサーがグランと冠す既存のテクニックを凌駕した法撃の打ち合い、戦闘実験用に設計されたこの部屋が崩壊してしまうとさえ思える程の戦闘を経て・・・引き出した力を使い果たしたのか、先に倒れたのは僕だった。

「まさか人の身で吸収した【敗者】の力を具現化するとはね、実に興味深い、[ダークブラスト]とでも言えばいいのかな」
そう言ったルーサーは、空中に具現化した端末に何かを書き込んでいく。
「だけど、僕の味方をしてくれるとは到底思えないね、だとすれば、遠ざけるのが懸命だろう」
不意に目を閉じて、自分自身に言い訳するようにそう呟いた。
彼をここで処分するのは簡単だ、洗脳してしまってもいい、だが、自身と同じ力を使い、父と呼ぶ存在がどこかで生きているのも悪くない、そんな彼らしくない考えも浮かんだ。
「生きるも死ぬも君の自由だが、『達者で』と言っておくよ、我が息子[ランカード]」
そうひとりごちた後通信で部下に何かを告げると、ランカードをどこかへ転送させた。


エピローグ
「力というのは知ってしまえば頼ってしまう、甘美な果実です。ですがこの果実に含まれる毒も又、確実に我々を蝕むでしょう。このダーカーありきの力に頼る日が来ないことを祈り、今は私の心の中に止めさせて頂きますよ。」
本心からか僕への気遣いか、記録を見終わり連絡していたカスラさんはそう言って通信を切った。
同席していたクーナさんも、それを聞いて穏やかな表情で「またね!」と手を振っていた。
だが、彼女の成した事が完全に無駄だったと思いたくはない。今や英雄となった、かのルーサーを打倒したと言ってもいいアークスの事を不意に思い出した。
その名を<あなたのキャラクターの名前>といい、カスラさんの伝手で【双子】の内的宇宙でルーサー、いや父さんと会った話を聞かせて貰った事もある。
<>は、異常な量のダーカー因子を吸収しており、現在浄化の為コールドスリープ中だと聞く。
もしダーカー因子絡みで困る事があれば、この事が役に立てるかもしれない。
そう思い、コールドスリープから目が覚めたら<>に会いに行こうと、そう心に決めた。
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